ようやく解放されたマンション理事長の責務

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1年間のマンション理事長の任期がようやく終わり、ようやく「解放」されました。



そもそもの始まりは1年前の理事長改選期でした。このブログでも、お伝えしたのではないかと思います。

10数年~20年に一度の大規模修繕工事と、普通はない管理会社の交代に、コロナ禍の真っ最中という事態が重なり、まるで地震と津波に台風が重なったような、あり得ない状況での理事長就任でした。


結論から言うと、理事長の「業務負荷」はほとんど懸念通りで、本来の仕事で既に多忙なのにさらに上乗せされた為、週末を完全に休めたのは年末年始以外には1度しかありませんでした。今考えても悲惨でした。


何が一番大きな違和感だったかというと、行動原理もしくは価値基準があまりに普段と違うことでした。仕事で関わる民間のプロジェクトでは当然、「社会的に求められており利益が出て継続性があるのか」が判断基準になっています。それがマンションの組合理事になると曖昧で、掛ける費用に対する効用を測る住民共通の物差しがなく、最も求められるのが「公平」および「住民から大きな不平が出ないこと」です。これって完全に地方自治体の役人の感覚で、私としては最も苦手な分野です。


それにマンションの大規模修繕工事の発注側って工事の施工会社・監理会社からの報告&了承事項が細かくて多く、ぞっとしますよ。それに加え管理組合として様々なルールが曖昧なまま、または時代遅れになっていたのを改めました。そして大規模修繕工事期間でないと難しい照明交換の実施や、足場が必要な窓・サッシ(マンションでは共有物扱い)の交換を希望戸に許すルール変更など、この際だからすべきことが目白押しでした。


「なぜ自分から仕事を増やすの?そこまでやらないといけないの?今度の理事会会合は何時間掛かるの?」と家族からはしょっちゅう突っ込みを入れられましたが、とにかく中途半端に放っておけなくて優先順位をつけて片付けました。


さすがに幾つかのテーマでは反対の声も出て、その調整や説得がまた大変でした。合理的な理由ではなく感覚的な理由で反対している人たち(ごく少数ですが、高齢なので頑固です)に納得もしくは妥協してもらうのも理事長の仕事なので。こんなのをボランティアで1年間続けると、さすがにストレスが溜まりますね。この1年は膝や背中のトラブルに悩まされ続けました。

最後の「お勤め」である住民総会を無事終了した日は、カミさんと近所のレストランで乾杯しました。