会社の姿勢が分かるホームページの「問い合わせフォーム」

BPM

SIベンダー2社に、あるクライアント(社名は伏せてだが)のRFPを出すとしたら興味を持つかという問い合わせをしようとした。2社とも個人的付き合いがなかったので、ホームページの「問い合わせ」からメールを送ろうとした。あらかじめ問い合わせ内容はテキストメモにしてあったので、それを張り付ければ5分もせずに済むものだと思っていた。

しかし1社めの「問い合わせ」をクリックすると現れたのは「問い合わせフォーム」なるページ。こちらの社名やら担当者名やらが分割して入力されるようになっている。なるほどデータベース化するために全情報が区切られているのか、と納得した。面倒だが、コピペしながら一つひとつ入力した。一度、なぜか画面が一つ前に戻ってしまい(小生のPCのタッチボードではこういうことがよくある)、改めてフォーム画面に戻ると、折角入力した内容が全部消えてしまっており、脱力した。内容が保持されないタイプのページの作りになっていたのだ。

仕方がないので、改めて入れ直した。へたにタッチボードに両手の指や甲が同時に触れないよう警戒しながら。ようやく全部入力し、最後に問い合わせ内容をコピペした。500文字という字数制限が表示されていたが、多分入るだろうと思いながら送信。しかし「500文字以内でお願いします」というメッセージと共にエラー表示。箇条書きのせいで見かけより字数カウントが大きくなるのかも知れない。仕方ないので2割ほど情報を削って再度「送信」ボタンを押した。再びエラー。このあと文章を少し削っては送り、エラーが表示される、というのを延々30分以上繰り返した。結局、最後には大部分の情報を削って、概要主旨だけ残し、あとは「折り返しメールをいただきたい」という文章を付け加えた。それでようやくエラーにならずに送信できたが、500文字どころか実質的には2~300文字くらいしか入らないようだ。

最後には、相手が重要性を認識してくれるのか、それですぐに応答してくれるのかは分からない「薄い情報」になってしまった気がする。しかしこれで相手が期日までに反応しなかったら、そのベンダーは機会を失うだけで、自業自得というものだ。

もう1社のベンダーも同様の「問い合わせフォーム」からいちいち入力させられたが、こちらは途中で画面が戻っても情報が失われずに済み、しかも「問い合わせ」部分はあらかじめ用意してあった文章がまるごと放り込めて助かった。

それにしても、大幅な字数制限を掛けるような「問い合わせフォーム」を設計するITベンダーって何だろう。よほど問い合わせが多くてじっくり読んでいる暇がないというのか(ごちゃごちゃ書かれると余計に読みづらいと思うが)。それともホームページ用のサーバーのメモリが極端に少ないのだろうか(これもITベンダーらしくない)。たとえ今後この社から反応があったにせよ、最初から姿勢に対する「ミソ」が付いたこのベンダーへの信頼感は随分減ってしまったことは間違いない。