大手ファームとの協業で分かったこと

今年もあとわずかで終わります。皆さんにとってはどんな年だったでしょうか。

弊社にとっては例年以上に忙しく、充実した年でした。今年の出来事の一つに、あるクライアント・プロジェクトでの大手コンサルティングファームとの協業というのがありました。名前は伏せますが、世界的な大ファームです。

その中長期戦略プロジェクトの性格上、世界での関係業界各社の動向をなるべく正確に理解する必要があったため、それを請け負ってもらうコンサルティングファームはグローバルな情報ネットワークと業界での相当高い知見を必要としました。大抵のプロジェクトなら弊社単独で引き受けることができますが、このプロジェクトは例外級でした(こうした他ファームとの協業は珍しいものではありますが、過去にも一度あります)。

クライアントの責任者と私とで相談し、候補ファームを2社選択し(グローバルファームでも可能とみなされたのは2社だけということです)、その2社から提案をもらい、幾つかの角度から評価し、最終的に1社に決定しました。それが私の古巣でもあるファームでした。

私もクライアント側支援者としてプロジェクトメンバーに入りました。実に変則的なフォーメーションですが、機能しました。

そのファームとの仕事は3ケ月に満たない短いプロジェクトでしたが、非常に濃密で忙しく、印象的なものでした。特にそのファーム独自の技術棚卸分析についてはさすがにユニークで他ではできない内容でした。そしてファームの主担当マネジャーの業界に関する情報・知識と経験値の豊富さは抜群でした。

そして様々な仮説を裏付けるためのヒアリングをチームメンバーで、非常に短期間でアポ取りし実施するスピードには舌を巻きました。とても弊社(とクライアント)ではできないなと脱帽しました。

一方で、最初の計画時と途中にほとんどイシュー分析をしていないのではないかと思わせる「アプローチの甘さ」が感じられ、何度も議論をしました。クライアント企業だけでは多分押し切られてしまうような場面で、私が嫌われ役になって「この観点での検討が不足している、違う可能性もある」「この示唆・仮説の捉え方は偏っていないか、根拠は何か」「この仮説には具体性が不足している」などの突っ込みを、ファームのメンバーに対しあえて突っ込んで、議論を深めることにしたのです。

結果として、検討期間が短いために表面だけの検討に終わりかねなかったプロジェクトが、(全体としては凸凹ながら)幾つかの領域では十分に深く検討できたので、クライアントのそのファームの仕事に対する満足度は格段に上がったはずです(そして弊社はその後も同クライアントからリピートの仕事をもらっています)。