AIの活用のボトルネックと鍵

ビジネスモデル

AIに関するコンサルタントの勉強会に参加した。コンサルタントといっても様々、小生のような新規事業開発支援を中心とする戦略コンサルなんてのはごく少数で、多くはITコンサルやシステム開発者、財務相談を得意とする税理士、労務士など。しかも大半は独立フリーランスだそうだ。

テーマは今注目のAI。IBMのワトソンのエバンジェリストの方が現状や傾向などを解説してくれるというので、それに興味を持っている人が集まった格好だ。

最初はごく普通のAIの基本情報。2次ブームでのAIの正体はexpert systemで、開発者がすべてあらかじめプロフラムする必要があったが、第3次の今回は何が違うかというと、AIが自己学習することだ。ディープラーニングに代表される機械学習能力が発達したので、とにかくたくさんのデータを読み込めば、何等かの相関性や法則性を機械的に学習してくれる。それでパターンをあらかじめプログラミングする必要がなくなったというのが大きな違いだ。

最後に幾つかアカデミックな質問の後に小生が質問した。「今、たくさんの『AIを使ってこんなことができないか』というリクエストのうち『これはまだできない』『AIには不得意』という領域は何ですか?」と。「データ取得や読み込みに人手や多大なコストが掛かるのがボトルネックになるケースがよくあることは理解しています」と付言した上で。

エバンジェリストの方も少々困惑したようだ。「使い方のビジネスモデルをよく考えていない場合は困りますね」などと少々見当違いのコメントもあったが、結局はやはりデータ不足やデータ入力が難しいケースが典型的に向いていないことに直結しそうだという結論になった。やはりこのあたりの設計が鍵になるのだろうと納得した。