顔認識技術の進歩に戸惑う

グローバル

1月6日(日) にNHKのEテレ「サイエンスZERO」で放送された「もう逃げられない!あなたを狙う顔認識技術」というのは少々ショッキングだった。
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「顔認識技術」が急速な進化を遂げているというのは知っていた。相当昔、ある大手企業の中央研究所で、膨大な画像データから同じ人物の写真データを非常に素早く検索する技術を見せてもらって感心したことがあるが、今考えると子供だましのレベルにしか思えない。この番組で紹介された、「機械による顔認識」の精度には感心するばかりである。

その応用領域はどう広がっているのか。逃走中の犯人の顔や犯行現場での人物の顔を、街角の監視カメラや道路に備えてあるNシステムで捉え、検索することで防犯に役立たせることができるのも刑事ドラマなどで知っていた。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの会場でも(会員証不要での)会員認識に使われている。東日本震災で流された家族の写真を探し当てるのに活躍したと聞くと、ほっとする。

しかしまさか、フェイスブックなどネット上に公開した顔写真と目の前の人の映像を瞬時に照合させ、相手の個人プロフィールを把握することができるというのは衝撃である。そういえば、以前、TEDスーパープレゼンテーションでMITの研究者が似た様なことをやっていたが、もう実験レベルでなく実用レベルになっていたということなのだ。

グーグルなどのIT大手企業が相次いで顔認証技術を持つ会社を買収しているのも意味深である。何が起きているのか?と疑心暗鬼になるし、小生などは会社のホームページ等に顔写真をアップしているのも(営業上は必要だが)個人情報は大丈夫かな?と少々心配にもなってしまう。