韓国大統領選は朴氏に

グローバル

韓国の次期大統領に朴クネ氏が決定した。日中3国のうち初の女性トップが決定した。これまた韓国に先を越されてしまった感が強い。

しかも投票日は厳しい寒さでありながら投票率は75%と凄い数字であり、関心の高さだけでなく国民が実際の行動に示した、なんとも羨ましい結果である。

大統領に誰がなろうが、韓国自身が持つ課題、日韓で向き合わなければならない課題は変わらない。前者は大きく広がった社会的格差の縮小であり、これは李・現政権が掲げながら未達成の難しいテーマである。「国母」とならんとする朴氏が思い切った社会改革に切り込めるのか、その手腕に期待したい。

後者は竹島領有問題と従軍慰安婦問題という「両国関係ののどに突き刺さった骨」である。これは韓国からみたら右傾化しつつつあるとみられる日本の安倍新政権との関係構築次第であり、日本からみても未知数であった文氏よりは旧知の朴氏のほうが安倍氏も信頼関係構築はやりやすいかも知れない。

有体に言って、竹島問題は日本にとっては小さなイシューである。既に韓国が実効支配しており、日本は武力や威力で現状を変えるつもりもない。一方、韓国にとっては竹島は日本支配からの脱却のシンボルであり、竹島領有で日本が何か主張するたびに反発する構図である。日本政府は「当たらず触らず」に放置したいのであり、むしろ韓国に対しては「竹島も従軍慰安婦も、こちらにも言いたいことは山のようにあるのに黙っているのだから、いちいち騒いでくれるな」というのがホンネだろう。

安倍政権が本当に警戒すべきは中国であり、全く違う態度で臨むだろう。中国に対しては尖閣諸島領有問題で「共同管理」のような形でへたに譲歩すれば、次は実効支配を勝手に進めるだろうし、次は沖縄諸島に爪を伸ばしてくると容易に想像できる。したがって「蟻の一穴」にならないように用心を固めるだろう。

同じ民主主義の価値観を共有する韓国とは(いくら感情的には嫌な隣人といえど)、その仮想敵国・中国を包囲する重要な同盟国として、経済的な結びつき(実際には多くの場面でライバル関係であるが)以上に地政学的なパートナーとして今後も緊密な関係を保っていく必要がある。