格安スマホは間もなく市場シェアを着実に獲得する

ビジネスモデル

5月17日放送のWBS(TV東京系)にて格安スマホが採り上げられていました。
http://jcc.jp/news/8343071/
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_64587/

同番組では過去にも何度か同様のトピックが出ており、関心の高さが分かります。
http://1topi.jp/curator/numakuma/1303/29/146206
http://wbslog.seesaa.net/article/378555307.html
http://twicolle.jp/user/shinpei_tutumi/066d9c9c2d7ee1f499d6

今、なぜ格安スマホが注目されるのか。当然、スマホによる通信料金の高さ、それがもたらす携帯通信会社の業績の好調さが、ある意味、世間の反発心を生んでいるのでしょう。実際のところ、それぞれの世帯で月額2万円前後、それを日本の1/3の世帯(単身や老人などの世帯は除く)=1500万世帯で消費するとなると月に3000億円、年間4兆円強の規模の市場を大手3社で分け合ってきた構造です。美味しいとしかいいようがないですね。

その美味しい市場のおこぼれを少しでも得ようと、EMOBILEなどの独立系通信業者がいろいろやってきましたが、今一つぱっとしなかったのが実情です。それがここにきて他業種の大手企業までが参入し始め、少し変わってき始めたのが昨今の様相です。

この4月にはイオンとビックカメラが、5月にはエディオンが参入しています。なんと月額2980円とかデータ通信料だけなら月額900円とかいう値段です。これはインパクトがあります。

こうした小売の参入には重要な意味があります。格安スマホの低価格実現のカギは格安SIM。それを使うにはユーザーが自分でSIMをスマホに組み込み、面倒な設定をしなければいけません。この面倒な作業を小売店の専門員がやってくれるのであれば、申し込むユーザーは一挙に増えると考えられます。

数年経ったらこうした格安スマホもまたそれなりの存在感を持つようになっているでしょう。いや、それどころか市場の何割かのシェアを得ることもあり得ます。率直に言って、経済合理性のなせる「行く末」ではないかと感じます。それは航空業界でLCCがどんどんシェアを高めるのと同じではないでしょうか。とても興味あるシナリオです。