日本式の結婚式はスタッフのこだわりの賜物

BPM

7月13日(土)に放送されたNHK「エキサイト・アジア」の第8回は、上海に進出した結婚式プランナーの女性社員、マレーシアで宅配便を指導する日本人ドライバー、中国農村部で農機具を売る元技術者の営業マンを採り上げていた。特に最初の「女ふたり 力あわせて」がよかった。

テイクアンドギブ・ニーズのスーパーバイザー・手塚真澄さんは間もなく駐在を終え、日本に帰国する。指導相手の現地社員プランナー7人を一人前に育てるのが彼女の目標だった。2日後に挙式する中国人女性と日本人男性の国際カップルの結婚式を通じて、手塚さんが新入社員のヴィヴィさんにどうやって自信をもたせるのかを番組はうまく映していた。

日本と中国では結婚式のやり方は随分違う(例えば中国人は式の途中でも食事が終わると帰ってしまう!)。この国際結婚のケースでは日本式でやりたいという花嫁の希望を受け、でも中国人の招待客に受け容れて楽しんでもらわなければならないので、ハードルは高い。準備事項は山積みで、前日の午後8時になっても花など色んなものが届いていない。ヴィヴィさんは頑張り屋で、あれもこれもと走り回るが空回り気味で、時々泣きそうな顔になる。それに対し、手塚さんが「大丈夫、落ち着いてね」と繰り返すのが印象的だった。

手塚さんには以前、目を掛けて育てていた中国人スタッフに辞められた苦い経験があり、いかに無用なプレッシャーを与えずに思い切ってやらせ、しかし自分で考えさせ、確実に成長させたいという気持ちに溢れている。アドバイスを出す際の笑顔、ちょっとした気づきを与える言い方など、素晴らしい現場指導力だ。性格・人格もいいし、語学力もある。こんなスーパーバイザーばかりなら会社は急成長するはずだ。

当日の様子も色々と伝えてくれた。式場スタッフがいい加減なタイミングで新郎新婦を入場させようとするのをきちんとできるように確認させること、キャンドルサービスなどの前に中国人客が帰らないよう司会者に案内させること、等々。日本式の結婚式は裏方スタッフが色々と気遣ってくれているのがよく分かった。さすがおもてなしの国のサービスである。