日本の飲食チェーン店も海外展開に積極的になってきた

グローバル

今日、11月23日(土)に放送された「お願い!ランキングGOLD 特別編」は「日本のスゴい飲食チェーン店! 海外出店数ランキング ベスト15」。意外なチェーンもあり、結構笑えるメニューも多かった。

日本が誇る、海外に進出しているチェーン店を出展数でランキング!という趣旨。したがって美味しさとか人気のランキングではない。とはいえ現地で人気がなければ撤退するだろうから、美味しくて人気があるということだ。思い切って一足早く海外、特にアジア進出を果たして、リスクをとって積極的に展開した企業戦略の結果でもある。

第1位は、こだわりの熊本ラーメンチェーン店『味千ラーメン(拉麺)』。海外689店舗(ラーメンの本場・中国に594店舗)。東京都内には1店舗のみで馴染みが無いが、海外展開はNo.1。16年前にシンガポールに1号店を出した日本ラーメン界のパイオニアだという。

第2位は牛丼の『吉野屋』。海外630店舗(中国354店舗、アメリカ100店舗など)とこれは納得。海外では(牛丼の味は同じだが)ファストフード店のようにメニューが多い。アジアでも店が増えている。

第3位は『モスバーガー』。海外316店舗。日本食大好きの国、台湾の236店舗が最多で、非常に人気の模様。

第4位は『ペッパーランチ』。海外155店舗(シンガポールの36店舗が最多で、結構分散している)。日本では食べたことがないので、よく分からないが、随分人気なのだと知った。

第5位は老舗の『とんかつ新宿 さぼてん』。海外119店舗(韓国の80店舗が最多)。日本では特製のソースとサクサク&ジューシーなとんかつが人気。やはり全般的に台湾でも人気で、台湾限定の鍋膳(ヒレかつ)が好評だった(土鍋でカツを煮込み卵でとじた人気の一品だとのこと)。

第6位はカレーチェーン店『カレーハウス CoCo壱番屋』。ギネス認定、店舗数世界一。海外110店舗(中国の34店舗が最多)。日本ではカレー専門店だが、 香港ではオシャレなデートスポットのイメージという。

第7位は『やよい軒』という定食屋チェーン。海外108店舗(タイが104店舗と大半)だが、日本ではあまり馴染みがないかも。

第8位は石川県発祥の『8番らーめん』。日本では新潟県から岡山県の間だけで129店舗を展開し、全然知らなかったが、野菜ラーメンが大人気だという。海外107店舗(特にタイでは102店舗と日本のラーメン店なら「8番」と、ブランド認知が高い。タイ限定のトムヤムクンらーめんはスタジオでもウケていた。意外な「海外のみで知られているチェーン店」の代表か。

第9位は回転寿司チェーン店『元気寿司』。海外90店舗(香港の52店舗が最多)。ハワイでは大ブームを巻き起こしている行列の出来る人気店だそうな。番組で紹介されたハワイ限定の多くはもう寿司とは呼べないものだったが…。

第10位は居酒屋チェーン『居食家 和民』。海外80店舗(中国の29店舗が最多)。日本では低価格でバラエティー豊かなメニューで人気のチェーンだが、香港では高級レストランのような佇まい。しかも居酒屋なのに、ほとんどの人がお酒ではなくノンアルコールドリンクを飲むという。不思議な…。

第11位は定食屋の『大戸屋』。海外73店舗(タイの38店舗が最多)。日本では、お手頃価格で人気だが、タイでは富裕層が訪れる高級レストラン風になっており、凄いイメージギャップがある。タイの一般人の日給より高いメニューが人気だというから、タイの経済発展の様子が反映しているのだろう。

第12位は日本最大手の焼肉チェーン『牛角』。海外45店舗(アメリカの20店舗が最多)。富裕世帯の割合が高いシンガポールでは非常に高い価格づけの印象。

全般的に、日本と同じメニュー(味も日本と同じ)はあるが、とんでもなくユニークな現地独自メニューが目立つ(しかし魅力的で食べてみたいと思わせるものが結構あった)。店舗作りは高級イメージが多く、日本での庶民イメージとのギャップが強烈で笑えるものが多かった。