新技術に対する目利き力は明日の競争力を左右する

ビジネスモデル

昨日に続いて今日も地方の製造中小企業を続けて訪問した。ある一連のサービス仮説をぶつけて、そのニーズがありそうかどうかの反応を確かめるためだ。

しかし今日はそれ以前の段階で、どうにも保守的な反応に出遭ってしまった。環境変化に応じて主たる顧客の分野をシフトしているという事業戦略を伺い、なるほどと思ったのも束の間、新しい技術に対する拒否反応を続けざまに聞いたのだ。

YouTubeでの技術紹介やIoTによる新サービスの模索をしている企業や役人による動き、もしくは3Dプリンター(光造形方式、金属粉方式など色々ある)を一刀両断に「無駄」だと斬って捨てるような反応だった。

確かに頓珍漢なケースもあるし、役人が地に足を付けないで(技術の限界を理解しないで)プロモーションすることもあろう。そして3Dプリンターは精度的に発展途上だし、研磨という工程はないため、量産試作や、可動部分を含む最終製品製作には向かない。

しかしそうした技術的制約を踏まえながらも、その日進月歩の発展を見れば、使える分野はどんどん増えていくことは間違いない。現時点での価格と機能・精度のバランスだけを見て将来的な用途拡大に目を閉ざすべきではない。

中小企業であれば余計に、こうした先端技術に関しては虚心坦懐になって「自社のビジネスにとっての影響は?」を考えぬくべきだ。さもないとすぐに足元が崩壊しかねない。今日のヒアリングはまさに他山の石だった。