恐るべし!デジ・アナ文具

ビジネスモデル

国際「文具・紙製品展」の様子を報道番組で観たが、面白いものが幾つかあった。すぐに役に立つなと思ったのが、スマホ連動の色々な「デジ・アナ文具」である。

例えば、特定のメモ用紙に書いたメモをスマホで「写メ」するとデジタルメモ化される商品。商品カテゴリーとしてはメモ帳である。同様のカテゴリーで、ホワイトボードに書いた文字(もしくは張った模造紙上の文字)を「写メ」で読み取ってデジタルメモ化する商品もある。これは我々のようなコンサルタントには非常に有用だ。

一般の人にも使えると思うのが、新聞や雑誌などの記事部分だけを特殊マーカーペンで囲んでスマホで「写メ」すると、その内側だけを認識して「切り抜いた」デジタル画像として取り込める、バーチャル切り抜きアプリである。記事の切り抜きが趣味で家人から迷惑がられている人には朗報かも知れない。

中にはヘンテコなアプリもある。スマホに向かってしゃべると、それを音声認識してメモになる。それを特殊なポストイットに印刷してくれるという、スマホ&ミニプリンタ連携のアプリが紹介されていた。どう使うかというと、本人がいないときに電話を受けた人が「●●さん、XXさんに電話下さい」という伝言を残すポストイットをスマホ経由でプリントして本人のPCに貼る、という使い方らしい。却って面倒だろう!という突っ込みをついしてしまうが、どんな会社が導入するのか、是非知りたい。

仕組みを理解してしまうと別の意味で感心してしまうのが、スマホの手書き→デジタルデータ化のアプリだ。これもメモ帳が商品である。それにしてはちょっと割高な感じはするが、そこに相当な癖字でも構わないので、手書きでメモを書き、それをスマホのアプリで「写メ」すると、2~3分するとちゃんとデジタルメモになって返ってくる。

この精度が高いので、「凄い精度の自動文字認識だな」と感心する。しかし実は、この手書き画像を中国の処理センターでタイピングしているのである。文章の意味は分からず、ひたすら文字画像として認識した人間が「デジタル変換」しているのである。とんでもない「人海戦術」作戦であり、中国の人件費が安いうちしか通用しないが、笑えるくらい凄い、と小生はこの仕組みを考えた人に「特賞」を差し上げたいと思った。