大阪発の眼鏡型ウエアラブル端末は作業現場を変えるか

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10/13(月)の日経プラス10で特集されていた、眼鏡型のウエアラブル端末“インフォロッド”は注目の端末です。“企業向けウエラブル端末を実用化 大阪発世界へ!ITベンチャーの挑戦”というタイトルの通り、大阪の企業「ウェストユニティス」によるものです。

福田社長は自動車メーカーの設計部門にいたのですが、マニュアル制作会社を起業したそうです。現場での作業効率を考えマニュアルを動画にすることに取り組んだのが、この事業のきっかけです。さらにいちいちディスプレイを見るのが面倒だということで、2000年からウエラブルコンピュータの開発に取り組んできたそうで、製品化されたのは今年です。
http://gpad.tv/develop/westunitis-inforod/

これ、なかなか面白い端末です。グーグルグラスと同様、ハードとしてのデザインや完成度は今一つの感はありますが(ごく短期間に「えいや」とばかりに開発された模様です)、肝心なのは適用領域ごとのソフトの出来具合です(OSはアンドロイド)。特に遠隔作業支援システムというのが一番本質を表していると思います。
http://www.westunitis.co.jp/web/p_rms.aspx

作業者の視界に作業対象にかぶせるようにマニュアルを表示させた上で、第三者が「ここだよ」と書きこみをできるのです。これなら素人作業者(例えば経験の少ない医師)に対し円熟技術者(例えば経験の豊富な医師)が「この箇所を切除して」といった指示ができるわけです。

番組では、既に物流現場のピッキングなどで使われていると言っていました。観てみたいものです。実はグーグルグラスが登場したときに、小生はそうしたアプリケーションを考えていました。既に音声による作業支援システムはあるので、さらに映像を加えることでさらに効率化と正確性の両立が容易になると期待できます。