反中=親日の動きが表面化するベトナム

グローバル

TV東京系「未来世紀ジパング」の14日の放送は「反中渦巻くベトナムで沸騰!日本の”信頼食”」でした。

南シナ海の領有権を巡り、中国との衝突が続くベトナムでは反中国への感情が高まっており、反中デモは沈静化したものの、中国製品の不買運動「チャイナパッシング」に発展しています。一方で、同じベトナムで日本の「安心・安全」に熱い視線が注がれています。明らかに信頼のおけない中国への反感が強まると、「安心できる日本はやっぱりいいね」という関係になっているのです。

ベトナムでは小型バイクの波が切れることがありませんが、交通事故の死亡率は、日本の3倍以上と深刻な問題となっています。バイク運転手に流行っていた「おしゃれヘルメット」。人気キャラクターなどが描かれたコピー商品で、値段は200円程度。強度は全く基準を満たしていない粗悪品で、多くが中国製です。

ベトナム政府は7月1日から、着用するヘルメットの基準を厳格化しました。日本の警察で研修を受けたメンバーを中核に、「おしゃれヘルメット」撲滅へ向けた警察の取り締まりが全国で展開されています。

全く別の話ですが、ベトナム料理に欠かせないのがレタスなど大量の生野菜です。ベトナムでは残留農薬や化学肥料の問題から、野菜専用の洗剤で洗わなければ(!)食べられないといいます。実はこれは野菜洗浄機がバカ売れしている中国・上海などの都市の状況とよく似ています。なぜならそれらの野菜の多くが中国で栽培された野菜で、最近も基準値を超えた農薬の残留値が発覚し、大問題になったのです(中国内でも問題になりましたが、その後も平気でベトナムに売っていたということです)。

そんなベトナムで、あるレタスが現地メディアで「奇跡の野菜」と呼ばれ、「朝霧」の名前で人気を呼んでいます。値段は日本円で160円(ほぼ朝食1食分です)と、通常のレタスの2倍を超えるのですがスーパーでも大好評。生産しているのは、安心・安全を武器に昨年進出した長野県川上村の農業法人。日本では「天空のレタス」の名前と低農薬栽培で知られています。

生産地は長野県にうり二つのベトナム南部の山深い農村。そこで一人の日本人(花岡氏)が安心安全なレタス作りを一から教えているのです。ニッポンの野菜づくりがベトナムでも広がることを祈ります。できれば庶民もずっと(中国産の代わりに)食べられるよう、もう少しコストダウンして安くなるといいですね。