使命感の強さを観る、消防隊の残してくれた映像記録

社会制度、インフラ、社会ライフ

間もなく5年を迎える3.11。あの衝撃の1週間が、今年も近づいて来る。家族でも「あの時は…」といった会話が日本全国で交わされているのだろう。そうして風化を防ぐのだ。少なくとも我々の生きている世代ではそうして伝えていって欲しい。

この時期になると、あの時に衝撃に震えながら観た映像、新たに公開される映像を改めて食い入るように見ている。その時だけは被災者の気持ちに寄り添えるような気になれるから。

3/4(金)に放送された「金曜プレミアム」は『消防隊だけが撮った0311彼らは「命の砦」となった』。大杉漣のナレーションで、震災の最前線で命の危険を顧みず、そして家族や自宅が流されながらも使命を全うした人々の、貴重な未公開映像が明かされた。

東日本大震災で最も多くの死者・行方不明者を出しながらも、被災現場の最前線で戦い続けた、全国から集められた消防隊員。この未公開映像には、命懸けで日本を守り、一人でも多くの命を救おうとした消防員の闘いが映し出されている。

凄惨な体験で心の傷を負ったそれぞれの消防隊員が、5年たった今だからこそ明かす証言とともに、絶望的な状況をどう乗り越えていったのかを伝えてくれた。ここには“人間の勇気と強さ”を観る思いがし、本当に頭が下がる。そして彼らのこれからの人生に幸多かれと祈るのみだ。