今日もBPMプロジェクト企画WS

BPM

1週間は実に早い。今日はBPMプロジェクト企画WS、第2回セッションであった(実はなぜか今日に3つほど別件の重要アポ打診が重なり、残念ながら断らざるを得なかった。こういうこともある)。
https://bpm-j.smartseminar.jp/public/seminar/view/112

今日のテーマは「BPMプロジェクトの失敗要因、成功要因」。4つの失敗事例(当時者にヒアリングして調べたもので、前回に比べ一部差し替えて新しいのが登場している)と3つの成功事例(小生が過去に主導したもの)を小生から提示して、参加者に「共通する要因」「自社でもありそうな要因」は何か、考えてもらった。

誤解して欲しくないが、4つの失敗事例は小生が主導した訳ではなく後で聴いたものなので、「なんでそんな失敗すべく失敗したの?」という素朴な疑問を拭えない部分は残る。当時者企業の人にヒアリングしてはいても、当時責任者じゃなかった人には分からない原因というのはやはりあろう。ちょうど敗戦の要因分析を戦後随分あとになってすると、「こんな国家エリートの人たちが何故こんなばかな判断ミスをしたのか?」というのがボロボロ出るように。

そうではあるが、少なくとも当時者の認識をヒアリングし、比較対象の参考として提示したものである。実際には成功事例はたんとあるし、たまたま知っている失敗事例はあと幾つかあるが、時間の関係で上記の数だけに絞っている。

こうした「研究テーマに関する失敗事例」は大学教授でもない限りなかなかヒアリングし開示する人間はいないので、参加者としては珍しい経験だったのではないか。ある意味、「成功事例」はベンダーやコンサルタントがセミナーなどで紹介するが、自分の失敗はもちろん、今回のような「他社がやったプロジェクトだけど失敗したものの分析」は、調査するのは手間が掛かる割にほとんど見返りがないので、大学教授みたいな研究者でない限りなかなか取り組まないためである。日本BPM協会の横川さんには協会でこうした失敗事例・成功事例研究を進めて欲しいとリクエストしたところである。

事例紹介のあとでのディスカッションでは参加者のコメントをいただいた。失敗要因に関してはすぐに幾つか出た。曰く、「目的観の欠如、いきなり全面的可視化、成果への結びつきが見えない」等々の要因は今回もやはり出た。ちなみに成功要因では経営トップのリーダーシップや優先領域の絞り込み・優先付けが代表的なものだったが、的確なファシリテーションという新しい要因も出た。

議論が終わってから懇親会の場では新しいトピックが色々と出たし、小生も幾つか「実はこのときにはですね・・・」といった裏話をさせていただいた。またBPMに取り組んでいる人たちにヒントや励ましを与えたりもした。今後もこういう横つながりを拡げたいと思う。