ワクチン接種会場で考えたこと

ブログBPM

私もついにコロナワクチンを接種しました。まだ1回目を済ませただけですが、2回目をこの週末に予定しています(なので今週末は仕事になりません)。地元ではなく、東京の大規模会場での予約に再々度トライし、なんとか3度目で予約できたのです。

東京の大規模会場の運営は自衛隊によるもので、噂通り非常にスムーズな運営でした。予約時刻前に到着し、(仕事帰りの人も多い時間帯でしたが)それほど混んでいなかったこともあり10分超で終了しました。本来の予約時刻には既に(接種後の)「様子見タイム」に入っており、見事でした。

こういったオペレーションにまで落とし込む段階においては日本人って非常に精緻な仕事ができるのですよね。

一方でその遥か手前の、方向感が曖昧で事実関係が不明確な、例えば構想策定段階での議論だと迷走しやすいというのも事実です(だからこそウチのようなコンサルタントの出番があるのですが…)。

よく言われますが、日本企業と外資系で大きく違うのが意思決定のプロセスです。前者はボトムアップで細かい検討を積み上げ、経営レベルで了承する、というパターンで、後者では経営者が大筋を先に決めてしまい、決まった枠にはまるように担当者に細かいタスクを割り振る形が主流だという指摘は間違っていないと思います。でもそれだけではなく、どの段階の仕事だとどちらのスタイルがより有効なのかという視点も重要です。

過去に外資系企業にコンサルティングをさせていただいた際には、その意思決定のスピード感と「ざっくり感」がまるでベンチャー並みに速くて粗いと感じることが何度もありました(でも後で可能な範囲で検証するし、間違っていたらピボットするのですよ)。また外資系のコンサルティング会社にいた際に本社で欧米人ばかりに混じって自社の戦略策定に参加した際にも同じように感じました。

彼らのスタイルは構想策定のような段階には間違いなく向いています。でもオペレーション設計のような目標がはっきりした段階では、やはり日本が得意な現場主導のボトムアップが有利だと思います。つまりどちらかが一方的に優れているという話ではなく、段階によって使い分ける、両方の「いいとこ取り」がこれからの優れた企業のやり方ではないかと思います。