ムダ金の使い方

ビジネスモデル

少々前のことなのでお話ししてもよいだろう。

知り合いの有名コンサルタントから愚痴をこぼされた。某社の社長からコンサル仕事をようやくいただいたのはいいけど、プロジェクトにアサインされたメンバー連中(一応、部門長が多い)から『我々は忙しいので、ちゃちゃっとレポートを書き上げてください』と頼まれちゃった、と。

アプローチに関し簡単なアドバイスもしていた小生は「どういうこと?プロジェクトメンバーと色々議論したりしないの?」「そんなやり方、俺はやったことないし、まともなプロジェクトにならないよ」と当然ながら突っ込んだ。

彼は「僕だってない。でも既に社長から頼まれているし、一方でスタッフからは協力しないと言われた訳だし、仕方ないかな…」と思案顔だった。小生は「俺だったら、いくらクライアントでもそんなスタッフはどやしつけるし、態度が変わらないのなら社長にお願いして総入れ替えしてもらうよ」と言い、励ましたつもりだった。

後日、彼からは無事終了したとの報告があった。コンサル会社のスタッフを使って一応の調査は行い、あとは懸命に考えて立派なレポートを仕上げたそうだ。その報告会では社長も満足され、あとでプロジェクトメンバーからは感謝されたそうだ。

でもきっと、そのレポートは関係者の書類フォルダに仕舞われて顧みられることはないだろう。当然、実行に移されることもない。社長依頼のプロジェクトなので決して安い金額ではない。あぁ勿体ない。