バーティカル炉による廃棄物の完全燃焼技術は世界が欲しがる

ビジネスモデル

10月26日(土)にBSジャパンで放映された『理想を燃やせ! ~日本の廃棄物燃焼技術、世界へ~』は非常に興味の持てる内容だった。フィーチャーされたのは㈱プランテックとそのバーティカル炉である。同社ではそれをSLA燃焼方式竪型ストーカ炉と呼んでいる。

「廃棄物処理」のための最先端の焼却炉技術として注目されているバーティカル炉。医療廃棄物の焼却処理を目標に開発された経緯から、あらゆる廃棄物を完全燃焼できる仕組みまでが紹介されていた。国内での実績も増えているそうだが、サウジアラビアやアラブ首長国連邦ドバイにも輸出されるなど、海外でも高く評価されているという。

普通は薄く横に広げる発想が多いが、落ち葉を重ね焼きするように、縦に重ねることで完全燃焼できるようにするというのはユニークな発想である。

完全燃焼によりダイオキシンもほとんど発生しない高品質な炉であること。廃棄物そのものが燃料となるために燃料を追加投入しなくてもよいこと。燃焼温度が非常に高くなるので電力発生(コージェネ)などに使えること。縦型なので設置面積が小さく、コンパクトな廃棄物処理場ができることなど、幾つかの利点が指摘されていた。

こうした諸点を考えると、都市型の廃棄物処理場を実現するのに向いていそうだ。海外市場にも積極展開している同社の動きは素晴らしいもので、ニッポンの中小企業が開発した優れた技術として期待が大きい。