ニッポンの「快適空間」を世界へ売り込め

グローバル

2月5日(火)放送の「ガイアの夜明け」は 『ニッポンの快適空間を世界へ!』。きれい好きなニッポン人。日本でおなじみの”スーパー銭湯”と”ビジネスホテル”の海外市場への挑戦を追った映像。

手ごろな料金で様々な風呂が楽しめ、マッサージや飲食もできる”スーパー銭湯”。その業界トップ「極楽湯」が中国・上海への進出を決めた。責任者が現地を視察すると、中国の銭湯は不衛生なところが多く、きれいなお湯にゆっくりつかるところに差別化のポイントを見出した。

高性能のろ過装置により、1時間に何度も水をろ過して汚れを取り除き、常にきれいなお湯を供給する。硬水で水事情が悪い中国、工事レベルも低く漏水に悩まされるなど遅れに遅れた模様。また「温泉」も「掛け湯」も知らないスタッフに体験させて指導するなど、悪戦苦闘する姿が描かれていたが、オープン時の関係者の表情は輝いていた。

番組後半は経済成長著しいインドへ進出したニッポン式のビジネスホテル。現地には極端な高級ホテルか、設備・サービスが貧弱な安ホテルしかない。国内でビジネスホテルも展開している日立のグループ会社「日立ライフ」が首都デリーにビジネスホテルを開業。一泊8000円程度で、行き届いたベッドメイキング、ゆったり入れる大浴場、朝食は和定食など、ニッポン式を完全に実現。

同ホテルは評判を呼び、現地のホテルの富豪オーナーがニッポン式の運営を任せたいと申し出てくる。従来の2倍の規模のホテルだ。土地を所有せずに運営だけをしたい同社にとって願ってもないチャンス。張り切って経験済の方式でオープンしたが、人気のあったのは当初だけ。一週間後には予約がかなり下がり続けてしまった。

巻き返しの秘策はニッポン式の地下大浴場だった。スズキなどグローバル企業の現地担当者を集め、ホテルを宣伝。数日後には内覧会の効果もあって外国人ビジネスマンが増え始め、1ヶ月先まで予約が入り始めた。日本円で9500円ほどという値段はまだまだ高いと思われたが、相対的にはこれでも割安で快適だということで評判を呼び、今や予約状況が70%程度に回復したという。