どん底から復活した町工場、海外進出を狙うまでに

グローバル

地方にある製造業を元気にしようという某プロジェクトで、今年は既に幾つかの町工場を訪れている。中にはユニークな技術をベースに元気な町工場がまだまだ地方には少なくない。そんな地方の町工場を採り上げたのが、8/8に放映されたガイアの夜明け「”快適”技術で町工場が復活!」だ。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber4/preview_20170808.html

最初に紹介されていたのは快眠グッズ「睡眠用たわし」。作っているのは和歌山県の老舗たわしメーカー「高田耕造商店」。創業以来シュロの繊維を使用していることでの「柔らかい触感」が特徴だが、海外製の安価なたわしに押され、経営危機に陥っていたらしい。しかし人気ヘッドスパ専門店に共同開発を持ちかけられて生産開始した「睡眠用たわし」がバカ売れ。ネット直販だけで1万個以上が売れたそうだ。ゆくゆくは海外での販売も視野に入れているそうだ。

その次は累計500万枚以上も売れた大ヒットタオル「エアーかおる」だ。ウチのカミさんでも知っているくらいだから本当に有名なのだろう。メーカーは岐阜県安八町にある「浅野撚糸」。廃業も迫られながらも起死回生の思いで新しい撚糸の開発に取り組み、三重県の老舗タオルメーカーと共同で「エアーかおる」の開発に成功したのだ。今や中国市場への進出に取り組んでいる様子が映されていた。素晴らしい工夫と技術力だ。

最後は潤滑剤スプレーのメーカー「スズキ機工」(千葉県松戸市)。「ベルハンマー」という潤滑剤名は今や全国区らしい(小生は知らなかった。我々の世代だとCRC-55が有名だ)。元々は主に一斗缶の製造だったのを、2代目の現社長になって食品製造機械の製造に転換したが、収益は低迷気味。しかし市販の潤滑剤に物足りなさを感じていた鈴木社長が独自の潤滑剤開発に取り組み、試行錯誤の末、何でもツルツルにするだけでなく、その効果が長続きする“究極の潤滑剤”を遂に生み出し、シリーズ累計20万本を売るヒット商品に育てたのだ。今や会社の売上の半分はこの「ベルハンマー」だという。今や本場・米国進出に取り組んでいるのだから凄い。

いずれの町工場も是非、成功して欲しい。