「日本発」が眩しい山中教授の受賞

グローバル

昨晩は非常に興奮した。もちろん、iPS細胞の山中・京大教授のノーベル医学生理学賞受賞のことである。

昨夕は何となくTVをオンにしてすぐ、ビッグニュースが飛び込んできたので、とても驚いた。関係者は待ち構えていたようだが、ノーベル賞の発表予定だということすら知らなかった。数年前から山中氏が日本人としては最もノーベル賞に近い人物だとされている(他には村上春樹氏が文学賞の候補か)ことは知っていたが、イメージとしては「お年寄りの賞」なので、意外と早い受賞だったという印象だ。

受賞の記者会見や過去のプレゼン、友人のコメントなどが放映されており、この人のほんわかした、謙虚で優しい人柄が伝わり、とても日本中をハッピーにしてくれたと思う。「チーム山中」もまたこの人柄故に一丸となって頑張れるのであろう。以前の島津製作所の田中耕一氏を思い出した人も多いのではないか。しかも山中氏の場合、関西人なので、必ず1回はウケを狙う楽しい「ボケ」コメントもあり、国際学会などでも評判がいいそうだ。

それにしても、長期経済低迷、東日本震災、中韓との領土問題など、このところ日本という国が運に見放されているのではと思わせるくらい暗い世情が続いている中、本当に嬉しい話題である。本来、日本発の技術には世界レベルのものが幾つもあり、それらに興味を惹かれて日本に住み着いた外国人も多い(実は先週はたまたまそんな人たちと別々の機会に会い、面白い意見交換ができた)。

時折耳にするのだが、日本人の研究者やビジネスマンは、国際学会などの舞台でのアピール力に欠けることで損をしていることもままあるようだ。研究が一番大事なのはもちろんだが、優秀とされる研究者の方々は是非、山中先生を見習って、プレゼン力もまたブラッシュアップしていただきたいものだ。